キーンコーンカーンコーン
放課後のチャイムが鳴った。
「さてと・・・」
帰るかぁ!!!!
基樹に見つからないようにそーっと教室を出ようとした瞬間、
ガラッ
「あ!寛何帰ろうとしてんだよ!」
最悪・・・。
「いや・・・別に帰ろうとした訳じゃ・・・」
「嘘つくなよ!帰ろうとした癖に〜裏切り者〜」
プチッ
何かが切れた。
「別に帰ったって良いじゃねぇ〜かよ!!!!!つかやるって誰が言ったんだよ!?ぇえ!??」
「ほら!!また言ったぁ!!!」
この野郎・・・。
「まぁまぁ落ち着きたまえ、寛くん。」
基樹がいきなりなめてると言わんばかりの敬語を使ってきた。
「なんだよ!??」
「花子さんに会うのは俺とお前だけじゃないぜぇ」
「あ!??」
「入ってきてー」
ガラッ
基樹の声に合わせて誰か教室に入ってきた。
「!!!」
入って来たのは、岡本百合花(オカモトユリカ)、その他2人。
「お前の為に岡本さん呼んでやったぞ!!!!!!これでも帰るつもりか!??」
基樹がヒソッと俺の耳元で言う。
「し、しょうがねぇなぁ・・・」
基樹に上手く乗せられてしまった・・・
不覚・・・。
でもちょっと基樹に感謝しちゃってる俺。
あとちなみにその他の2名は、岡本さんの友達、遠藤美咲(エンドウミサキ)
あと基樹の中学からの友達らしい、河辺雄作(カワベユウサク)
俺と基樹も合わせて計5人だ。
正直俺は岡本さんの事で頭がいっぱいで花子さんとかどうでも良かった。
「じゃあそろそろ行くか???」
基樹がはりきりながら言う。
「本当にやるの・・・?」
岡本さんがボソッと呟く。
「大丈夫だよ!どうせデマなんだからさ!」
岡本さんに優しく言う俺。
「じゃぁ行こっかぁ」
岡本さんの友達の遠藤が言う。
こうして俺等5人は一階のトイレへ向かって行った。