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#4 第二の人生。
いろいろ町の紹介混じりに恋夏の所に連れていってくれた。
家は丸っこく、屋根はドームの様な形をしていた。
大きさは普通だが中に展望台でもあるのかと思わせる程外見はメルヘンだった。
「こ、此処に恋夏が…?」
「ん?信じられない?まぁ死人に会うんだから当然の反応か…」
腕を組み、少し真剣な顔になった。
「あと、言うの忘れたけど君が来る事を恋夏は知らないよ」
その発せられた言葉に俺は一歩足を引いた。
「う、うそ…!だって会いたいって言ったの向こうなんだろ!?」
動揺する俺を見てもヒーラギは平静のまま告げた。
「うん。だからこれはサプライズ♪」
絶句した。
ヒーラギが来てこちらがサプライズされていると思っていたばかりにまさかこちらが驚かす方だとは微塵も思っていなかった。
「え、えぇ…!?なんかそれ聞いて一気に不安になったんだけど……」
あたふたとしているとヒーラギは頬を膨らませて人差し指を向けてきた。
「何びびってるの?此処まで来て尻尾まいて帰るつもり?恋夏はこのドアの向こうで待ってるんだよ?ドキドキ心配なのは相手も同じ!男がビビってどうするの!?君の恋夏への想いはそんなもん?」
何か胸にズシン、と乗っかるものがありしばらくの沈黙の末、自らドアの前に立った。
「あいつは今中に居るのか?」
「うん、ちょうど裁縫やってるね」
どうやらヒーラギには覗く力があるらしい。
「やっと行く気になった?」
「あぁ、お陰様で」
ドアノブに手をかけて力を込めてひねった。