教子と出会った中学三年の春
隣県の福岡県の進学塾に柄にもなく毎週土曜日に通い
そのまま教子の大邸宅に月曜日の朝まで入り浸るという日が始まった
中学三年とはいえ
当時の僕は親の干渉は少なく
同級生の優等生の三沢君の自宅で泊まり込みで
一緒に勉強しているというアリバイを三沢君のお母さんにお願いした
教子は大病院の我が儘放題な一人娘で
小汚ない僕をお手伝いさんに紹介し
夜に両親に紹介した
「新しい彼氏さんちゃん(僕)桁外れに愛してるから干渉せんでね」
両親は驚いたようだ
今まで教子の連れてくる男は大学院生や青年実業家や社長ジュニアで
いわゆる世間の立派な青年
それに比べて
僕は普通の小汚ない中学生だった
両親とともにの食事を誘われた
教子は嫌がったが
僕は当時はどんな大人も子供の理屈で屈服させる自信はあったので
世間でセレブといわれるであろう教子の親との会話を楽しもうと考えた