片想いでも、恋は恋☆4

青木 めぐみ 2015-04-08投稿
閲覧数[729] 良い投票[0] 悪い投票[0]

(いつも自分から退いちゃうんだな、私は・・・。)
梨香は、自分が情けなかった。
もっとも、この男性恐怖症は、最近始まったものではないから、自分のパターンには、収まっているのだが。

翌日、登校すると、親友の翠は、機嫌が良かった。
「あのね、私、今日ついてる感じがするんだぁ。ふふ♡」
如何にも、人生に春がやって来たかの様である。
「いったい、どうしたっていうの?」
いつも、大体、梨香は翠の聞き役で、こんな時には、優しく聞いてあげるのだった。
「あのね、聞いて欲しいんだけど、わたし彼氏ができたの!!それで、今日初めてデートするの。」

(私だって、いいことあったんだもん!)
梨香は、内心思ったが、秘密主義を貫いている為、口には出さなかった。
「へぇ、良かったじゃないの。で、どんな人?年上?それとも、年下?」

よくよく聞いてみると、相手は、大学生で翠のお兄さんの同級生で、付き合うことになったらしい。
年上が好きな梨香は、少し羨ましかったが、自分にそういう話がまだ早いのは、自身で理解していた。
でも、翠みたいに、突然その時がやってきたら、自分の場合、上手く対応出来るだろうか?
そう考えると、一抹の不安は、拭えなかった。
[続く]



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「青木 めぐみ」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
コルセット並の着圧!
モノ足りない筈なし


▲ページトップ