幻魔「素晴らしい眺めですね〜」
全面ガラス張りで覆われた部屋でまるで空中牢獄だ
オルゾ「お前達…いやお前の目的は何だ?」
常に笑顔でヘラヘラした感じだが、目が笑ってなく不気味な雰囲気を醸し出す幻魔を睨み付けるオルゾ
幻魔「勿論、龍・老酒様の意志を継ぎ、非能力者を滅亡させて能力者の世界を創る事ですよ」
自分の置かれてる状況がわかっているのかまるで危機感がない
アカシア(…こやつ)
カシス(本当に後継者か?)
オルゾ「…」
代表室に戻った3人
アカシア「…あれから残りの後継者を捜索していますが今のところ発見出来ていません」
オルゾ「引き続き捜索を続けてくれ。奴らをバラバラにしておけばしばらくはおとなしいだろ」
カシス「上にいる奴はどうするんですか?正直本当に後継者か微妙ですよ」
しばらくの沈黙の後、オルゾがゆっくり口を開く
オルゾ「おそらく今回の黒幕はあいつだ…」
「!」
アカシア「…という事は」
カシス「あいつがリーダー!?」
幻魔「フフフ…もうちょっと、もうちょっとですよ」
その頃、ハーデスの研究所ではエンデンがここ数日で起きた事をムカイに報告していた
エンデン「と言う事だ…って、おい!聞いてたのか?」
話の途中で固まっていたムカイ
ムカイ「あ、あぁ…」
二人の会話を別の部屋で盗聴していたハーデスが深く考え込む
ハーデス(後継者の幻魔とかいう奴にしてやられたな。やはり能力協会だけでは止められないカ…)
エンデン「これからどうするんだ?」
ムカイ「体もだいぶ戻ったし、もう動ける。だからこれからヤマト家に会いに行く」
エンデン「単独で?」
ムカイ「当然だ…龍・老酒の意志を継ぐ者が現れる以上、俺の復讐は終わらない」
少し呆れた表情をするエンデン
エンデン「1人で全部背負って悪者になるのはもういいんじゃねーの?今回は能力協会も後継者を止めたい事だし、なら正式に協力したらどうだ?」
ゆっくりと振り返ったムカイの瞳に魔痕が浮かび上がり、禍々しいオーラが漂う
ムカイ「同じ目的でも邪魔をすれば容赦はしない…タトエオマエデモ…」
しばらくしてハーデスが部屋に入って来た
ハーデス「行ったカ…」
エンデン「えぇ、行きましたよ」
ハーデス「お前は行かないのカ?」
エンデン「行っても戦力にならないし、それにムカイに殺されるのは勘弁」
ハーデスも呆れた表情になる
ハーデス「その殺されるかもしれない所へバカ娘が行ったヨ」
エンデン「え!?」