チェーンメール

ナイチンゲィル  2006-09-24投稿
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俺が高校2年の時だった。俺の友達尚也(通称:尚)の兄の話である。
尚の兄は2年前、何かの原因で自殺した。尚の兄の顔はやせ細って、顔がものすごく青白かった。毎日眠れぬ日々を起こしていたのだという。兄は病院の屋上から落ちて死んだらしい。頭を強く打ち、即死。尚の家族もいつかは死ぬことをわかっていた。 兄が死ぬ前に何が起こったのか部屋の中を探索し始めた。何も怪しいものはなく、諦めかけていたらふと目に入ったのが尚の兄の携帯だ。
メール覧を見たら…何も『死ね』や『殺す』などという、メールもなかった。尚の兄は学校でも苛めなどなかったという。どっちかっていうと、クラスで人気だった方。優秀で、誰にでも認められていた…なのに何故兄は死んだのだろう…そう思いながらメール覧がもう一番下に行っていた。
名前は書いてなくて、アドレスも発信先もわからなかった。開いてみるとそこには顔が青白くて目が逆立っている長い髪の女の人の画像があった。俺はびっくりして携帯を投げ飛ばした。
『うわぁ!』 内心では怖くないはずなのに体がガタガタとなっていた。無造作に投げ捨てられた携帯から目を放そうと向こうをみるが無駄だ。やっぱり携帯の方を見てしまう。 も…もしかして尚の兄が亡くなった理由はこれか―!? 『和也こんなとこにおったし―』 やばい。尚がきた―\r
『和也!?な…どうしたんや!?ゎ…冷たなっとる…和也立てるか!?』

『…ぅっ…』

『とにかくお前んちに送るわ。』
家に着いて俺は廊下で倒れた。
急に高い高熱がでた。40℃に近かった。
俺は寝ようと瞼を閉じる。…が寝られない。瞼を閉じてもあのメールにある女の人が出てくる。
俺はきつくなりながらも精一杯お経を唱えた。
『南無阿弥陀仏…南無阿弥陀仏…南無阿弥陀仏…南無阿弥陀仏』 と気付くともう朝になっていた。



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