日は直ぐに経ち、戦まで後1日となってしまった。白虎隊が生きるのも、恋した悌次郎が生きるのも後数日で― あたしが初めて恋したひと、生きている時代も格好も違ったひと…。 どうして…戦争なんてなければいい―好きだった人が、戦争で死んじゃうって分かりきって帰れるわけないけど― 悌次郎君。 ていじろうくん… 好きだった―。 大好き― ごめんね…生まれ変わって…会えるといいね…。
彩は髪を全て下ろし、学校の制服に着替え、荷造りを始めた。もうこの時代には戻らない―。明日、悌次郎に気持ちを伝えよう、そう決めた彩だった―。 (続)