「『すぐ終わらせる』・・・か」
舞はニッと笑う。そして、怜の前からフッと姿を消した。
「本当に、そんなことできるの?」
舞はいつの間にか怜の後ろに居た。怜は急いで後ろを向く。怜の目の前には何十匹もの蝶が中を浮いていた。
「お行き」
舞が言うと、蝶達は一斉に怜の方へ向かってくる。怜は右手を地面につける。すると地面から電気の壁が現れた。そこに蝶達はぶつかってゆく。
「無駄だよ。怜」
舞は言った。すると、蝶達は壁を突き破ってきたのだ。蝶達は怜の立っている場所に次々と刺さっていった。
「あれ?すぐに終わらせるんじゃなかったの?」
舞は薄く笑って怜に問う。すると、煙の中から怜の声がした。
「私の一撃で終わらせたら、詰まんないでしょ・・・」
怜の体のあちこちから血が流れている。怜の息づかいは少し荒い。
「その余裕。いつまで続くかな・・・」
自信はある。
だって貴方は記憶の舞だから。
本当の舞はここには居ないから。
だから、本当の舞のためにも
私は貴方を倒すんだ。