いつもの高校生活を送っていたあの頃が懐かしい、そう思いながら締切がせまっている原稿の追込みに苦戦してるこの男の名は、大川 晶。晶はカメラマン志望なのだが、よく晶が撮った写真にこの世の者ではないものが写り込むのだ。晶は霊感が強い訳ではないのだが引き付けてしまいやすい体質なのだ。晶がコックリコックリしていると「おい!新人寝てんじゃねぇよ。」「はい、すみません。」晶は眠気ざましに廊下にある自販機を目指した。コーヒーをゆっくり飲みながら外を見た満月が雲で見え隠れしている。その時、ケータイが鳴った、同じクラスだった竹平からメールが来ていた『夏海の一周忌ちゃんと来いよ』懐かしい……それまでの夏海との思い出が溢れるように甦って来た……夢のような奇跡たちが……。