『…を遂行しろ…。』
暗闇の奥から声が聞こえる。
『どうした!峰崎龍雅!任務を遂行するんだ!』
龍雅はストライカーのコックピットで火花が飛び散る中、懸命の操縦をしている。
龍雅「中佐!どうか負傷兵の救出に向かわさせて下さい!このままでは全滅します!」
無線機で必死に訴える龍雅。しかし。
『駄目だ!それは作戦外行動だ!目的を忘れたか!!』
龍雅「犠牲は私だけで十分です!私が盾になります!せめて退路を!」
『それは無理だ!使えない奴は死ねばいい!!』
龍雅「…」
そして龍雅は目が覚めた。晴れた日の午前9時頃であった。
ゆっくりと起き上がり右手で頭を掻く龍雅。
龍雅(今日で退院できる…。)
龍雅は窓の外を眺めた。窓からは街の全景を一望できる。
龍雅はしばらくその光景を眺めていた…。
1時間後…病院の玄関にはTシャツにGパン姿の龍雅がいた。肩には麻の袋が下げられている。
龍雅「…ひとまず、駅に向かうか…。その後は…。」
ゆっくりと龍雅は歩き出した。
ゴォォォォォォォォォォォ
その時、空に軍の偵察機が巡航しているのが目に入った。
龍雅(こんな所へ偵察機だと…?)
龍雅はその時何となく危険が近くに迫っている事を察知していたのかもしれない…。
その偵察機の中では…。
指揮官「どうだ!?行方不明のバニラ小隊と未確認生物は発見出来たか!?」
通信兵「ここから11時方向の山岳地帯でバニラ小隊の物と思われる救難信号を確認しました!!ポイントAー3です。未確認生物についてはまだ発見出来ません!」
指揮官「ただちにA−3に救援部隊を派遣しろ!それと未確認生物の発見も急げ!!」
その様子を持っていたトランシーバで聞いていた龍雅は…。
龍雅(この街もいよいよ危ないなぁ。面倒な事になる前にずらかろう…。)
女の声「おーい!!」
その時、後ろから制服姿の結奈と綾香がやって来た。
綾香「はぁ、はぁ、龍雅くん勝手にいなくなろうとしないでよ!!」
結奈「もう…ま、また飛び降りに行ったかと思ったじゃん!」
龍雅は2人がやって来たことに驚いた様子だった。
その時!彼らのいる300m程前で民家が突然地面から隆起しそこからモグラ型の巨大な生物が現れた!…続く。