普通・・・それが私の好きな人の印象。
特別かっこいいわけでもなく、性格もいいとはいえない。
そんな彼に恋をしたのはなぜだろうと思う。
私は席替えで隣にくる男子が必ず気になって最後には好きになる。しかし好きになり始めてから席替えをするので、ころころと好きな人がしょっちゅうかわる。
そんな私にまた好きな人ができた。
名前は「りくと」といって凡人。
始めこの人も次の席替えまで好きになって終わるんだろうなぁと思っていた。しかし、りくとはちがった。
私が休み時間に友達と変な話で盛り上がっていた。すると、隣にいたりくとは私にむかって、
「ももこの話っておもしろいな」
彼は笑顔で私にそう言ってくれた。
そのとき、私の心の中は一瞬で桃色に
変わった。今まで私の心の中は青だった。
けれども、青を桃色に変えてくれたのは、一瞬だけ見せてくれたかっこいい、あの、
笑顔
でした。それから私の桃のような恋は、
始まったのです。