友情、愛、信頼、自由、未来、目に見えないモノが多すぎて不安になった。こんな不安を味わうなら全て捨ててしまえば良いと思った。そしたら楽になれると思った。
あらゆる見えないモノに不安を覚えて、その不安でさえ目には見えないモノ。
人生は盲目だ。
「見えないモノを見えるようにすれば良いじゃない」
君はニッコリ笑うと僕に優しくキスをした。
「これが愛よ」
君とは軽い付き合いのつもりでいるからね、愛は無いよ。と心の中で思う。君は僕の手を取ると、最近太ったと言ってた自身のお腹に導いた。
「この子は私たちの未来」
人生は盲目だ。
目には見えなかった不安は冷や汗となり姿を現した。言葉を失う僕の横で、彼女は艶やかに笑う。