‡稽古場‡
-ドアを開けると薄暗く異様な空気が漂っている。団員は入ることに躊躇している-
-団員の一人が口を開く-
誠>な…なんか出そうな雰囲気じゃないっスか?
雄太>ヤメろよ。俺、そういうの苦手なんだからよ
団長>お前ら気にしすぎだ。ほら、こんなのこうして…
-団長、部屋に入る-
団長>…
涼子>団長…どうしたんですか黙っちゃって?
団長>ぅぅうう…
誠>冗談はよしてくださいよ!
雄太>ほらだから言ったんだよ!
涼子>もう帰ろうよ…
-団員らはもめている-
団長>なーんてな!冗談だ冗談!お前らがあんまりビクビクしてるからカラかいたくなったんだ(笑)
-団長、カーテンを開ける-
団長>ほら。大丈夫だろう。お前らも手伝ってくれ
-一同、不安ながらも部屋へ-
雄太>うわ、埃スゴいな!
涼子>空気の入れ換えしなきゃね
-涼子、窓を開ける-
涼子>あれ?
-一瞬、白いものが見える-
誠>どうしたの?
涼子>うぅん…何でもない
誠>そう?
団長>よーし、じゃあ各々で発声練習をした後に稽古を始めるからなー
-一同、発声練習を終え稽古の準備を始める-
団長>よし、じゃあ裕二が朋子に別れを告げるシーンから始めるぞ。よぉーい…
-稽古が始まる-
-走っている朋子(涼子)。その先には裕二(雄太)がいる-
朋子(涼子)>待って!お願い…
裕二(雄太)>…
朋子(涼子)>待って!って言ってるじゃない
-涼子は雄太の腕を掴む-
裕二(雄太)>いい加減にしてくれ!昨日も言ったろう。もうお前とはやっていけないんだ…
-裕二は振り払おうとする-
-しかし涼子は離さない-
団長>!?
裕二(雄太)>{お、おい。離してくれよ!離さないと話が進まないだろ!?
涼子>…
-たまらず団長がパン!と手を叩く-
団長>涼子!何をやってるんだ!
-涼子ハッとなり-
涼子>…そこに白い服を着た女の子が
雄太>女の子?何処に?!
涼子>だからそこ…
-涼子は窓の方を指差す-
涼子>…あれ?
-しかし居ない-
団長>涼子、芝居に集中しろ!
【fear?に続く】