時は近代のフランス。ジョレネーゼ学校には一人の魔法使いがいた。その名はシン・ハーレイツ、男である。彼は女子には人気者であったが、男子には「異端者」と呼ばれ、いじめとかにあっていた。そんな苦しい学校生活の中、シンはある一人の女性に恋をしてしまった。
いつものようにシンが校庭で本を読みに行こうとした時だ。自分のお気に入り木陰に行こうと廊下を歩いていた時、
「もう、静かにして!!」
華やいだ嬌声が上がる。階段の踊り場で騒いでいる少女たちの中にマリア・ロンベル姿を見つけ、シンの鼓動が一瞬高まった。
金髪の長くキレイな髪の毛を結び、ミルクのような肌の色。瞳の色は淡い水色のようで、まるで空のところにいるような感じだ。ぱっと目を引く存在だ。マリアの姿を見ているだけでも、シンの胸はいつも勝手に暴れまくる。
「あら、シンじゃない!」
一人の女性が大きく手を振り、シンをこってに誘うように招いた。シンは校庭に向かうはずだったが、急に足が言うことを聞かなくなったかのように、マリア達のいるところへ行った。
「なんの話し?」
シンが問いかけると、女性達はうきうきと笑い、マリアは赤面になる。自分の目の前でマリアが赤面になるとこっちも赤面になってしまう。マリアの顔を見ないように目は外側に頑張って向けようとしていた。
「ちょっと聞いてよシン!マリアったらね・・・・。」
「だからぁ!話さないでって言っているでしょ!!」
一人の女性がマリアの前に立ち、話そうとするが、マリアがいるせいでなかなか話せない。マリアと一人の女性がじゃれあっている中、もう一人の女性が代わりに喋った。
「あのね、マリアとマグレスって婚約者なんだって!」
「え?」
思いもよらぬ発言に、シンは何も喋れなかった。