「…この子の母親は…?」 レックスはリッパーを睨みつけた。 「あの燃えてる家の中だ」 リッパーの後ろでは激しく家が燃えていて今にも崩れそうだった。 「…お前ら何人殺せば…気がすむんだ…」 レックスは怒りのあまり何も考えずに剣を抜き走り出した。 レックスが剣を振り下ろすとリッパーは機械の腕で防ぎ、剣を抜き切りかかるとレックスの腕を切り裂いた。 レックスは後退して腕の痛みに耐えながら急いで身構えた。 「次はお前の腕を落としてやるよ」 リッパーはニヤリとすると機械の腕を前に突き出した。 すると突然炎の塊がレックスに向かって飛んできた。 「…魔法…!?」 レックスはギリギリでよけるとまた剣を構えた。 「今のは機械自体の能力だ。俺の魔法はこれだ…」 そういうとリッパーは目をつぶり力強く地面を踏みしめた。 次の瞬間リッパーは一瞬でレックスの目の前まで移動してきてレックスを切りつけた。 レックスはなんとか剣で防いだが吹き飛ばされてしまった。 「この魔法は好きな部位のパワーを上げる魔法だ」 リッパーは尻餅をついているレックスを見下すように見ている。 「く…魔法も使えるのかよ…」 レックスは悔しそうにしてゆっくりと立ち上がった。 「さっきまでの威勢はどこにいったんだ?あぁ?くそガキ」 リッパーは剣を肩に担ぎレックスを見下ろしている。 「レックス!」 フィーが叫んだその瞬間レックスの体のまわりに白いバリアが現れた。 「私も…闘う…!」 レックスはフィーを見てニコッと微笑み小さくうなづいた。