これは私が小学生の頃、盲腸で入院した時の話しです。
手術を終えて数日後の事でした。入院先で仲良くなった同い年の女の子がいました。私はその子とよく病院に関する怪談話をして盛り上がっていました。
『エレベーターにΒ1てあるやろ?あれ、霊安室やねん。行ってみたない?』
私はもちろん断りました。怪談話と興味本意では訳が違うと思ったからです。
友達は代わりに霊安室に関する怖い話をしました。
『この病院で霊安室が真下にあたるところのトイレを夜中に使うと、呪われちゃうんよ。だから、夜は使っちゃダメなん。』
『ウソや、1階のトイレとか皆使うやん。』
『でも夜中は使わへんやろ?面接時間は8時までやん。』
話がつかず、夜中2人でベッドを抜け出し霊安室が真下にあると言われているトイレへ行きました。
電気を付けようと私がスイッチを押すと、バチッと弾けるように一瞬光って消えてしまいました。
『電球が切れただけや。でも、今日は‥止めとこ。』
友達が私の手を引いてトイレから連れ出しました。
『どうしたん?!』
この質問には答えず、友達と私は各自の病室に戻りました。
私は布団にもぐるとブルブル震えました。なぜか急に怖くなったのです。すごく嫌な予感がしました。
ガラガラガラ‥
病室の外から物音が聞こえました。それがすべての始まりだったと思います。