俺は咄嗟に両手で顔を覆った。
貴博『……あれ?』
噴射されない?
指の間から恐る恐る覗いてみる。
男『ヒヒヒヒッ!何しテンダヴァァカ!』
男は俺に背を向け走りさって行く。
貴博『…逃がすか!』
俺も走り出した。
貴博『…はぁ…はぁ…クソ…どこ行きやがった…』
あいつ足早すぎ…。
ジェイ○ンらしく寡黙にあるけよな。
なんだかんだで学校まで来てしまった。
貴博『ん?』
あれは…?
校庭の真ん中に人がいる…と言うかジェイ○ン君だ。
貴博『なんのつもりだ…?』
俺は校門を乗り越えて奴に近付く。
ブゥゥゥゥン、ブゥゥゥゥン。
ケータイが鳴った。
叶呼か!?
貴博『もしもし亀よ』
博一『口を慎みたまえ!野中三等兵!発言前には必ずサーを――』
ブツ
俺はケータイをきった。
貴博『オイそこのジェイ○ン!なんで逃げるんだ?』
そして何事もなかったかのように話かける。
男『コノ格好…実にイイ、馴染む…実に馴染むぞ…!』
どっかで聞いたようなセリフ言いやがって。
貴博『あそこで何してた?』
男『ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッ!ヴェツニ?お前には関係ないだろ?』
こいつからは危ない臭いがぷんぷんする。
貴博『何のつもりか知らんがもうやめろ。今ならメールの件も無かったことにしてやる』
男『マ、マジですか?捕まらずにすむんですか?イヒャヒャウレシイなぁ』
男『…デ、何でメールのコト知ってんだ?』