そんな莉央の顔を見ていると、これで最後だと感じる。
それまでに感じないようにしていた不安と淋しさが入り混じり、どうしようもない気持ちでいっぱいになると、彼女への気持ちが次から次ぎへと溢れだし、抑えきれなくなっていた。
「あの、あのさ、僕は離れていても終わりだなんて思ってないよ。莉央ちゃんの事をどんな事があっても決して忘れない。ずっと……ここでどんな時も信じているよ。必ずまた、ここに、ここに帰って来てほしいんだ。こんな僕だけど……君の事を、いつまでもいつまでも想っているよ」
いつになく、真剣な学の想いに圧倒され、ただただ、涙を浮かべてうなずく事しか、莉央はできなかったのである。