田口正勝警部は警察庁刑事局長室のドアの前にいた。 田口は警視庁捜査一課強行犯二係長で、警察庁から警視庁に出向しているいわゆる"キャリア"である。今朝、刑事局長から呼び出されたのだった。 田口はドアをノックした。すぐに「どうぞ」と言う返事が返ってきた。 「失礼します」と一礼し、田口は中に入った。 「局長、お呼びでしょうか?」 「まぁ掛けなさい」局長はそう言い、「失礼します」と田口は椅子に座った。 「君は特命係を知っているかい?」局長は田口に尋ねた。
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