龍華と藻は壁が少し崩れている城の中に立っていた。
「龍華、ココは何処なんだ・・・?」
「・・・ココは・・・」
龍華はやっと気づいた。ココは、5年前龍華の仲間が殺された場所。その出来事は2人にとって最もショックだったことだ。それを弱みと見て、晶はこの場を2人の記憶から現実化させたのだろう。
「2人が死んだ場所・・・」
龍華は小さい声で言った。その姿を藻は心配そうな顔で見ていた。もし、この場であの2人と戦うこととなったら龍華は大丈夫なのか。と、藻は思ったのだ。でも、今の龍華にはそんなことは出来ないだろう。
『ようこそ』
何処からか晶の声が聞こえた。龍華は顔を上げて辺りを見回した。
『やっぱり、君達は一緒に来たか・・・』
「晶、何処に居るっ!!!」
龍華は大声で言った。晶の姿は何処にも無い。その声は、別の部屋から晶が話していることなのだろう。
「龍華、落ち着け!」
と、藻が言うとまた晶このえが聞こえてきた。
『さぁ。始めようか。この場所に居るということは戦う相手もわかっているよな?』
「まさか・・・」
ドカァ―――ンッ・・・
空から何かが勢いよく落ちてきた。その場には煙が舞った。
「久しぶりですね。龍華さん、藻先生」
煙の中から女の声が聞こえた。そして、煙は消えていった。中かには、2人の男女の姿があった。
「まどか・・・。秀・・・」
その2人は、5年前まで龍華の仲間だった者。その2人はリイバー内でのエリートと呼ばれ、とても活躍していた2人だった。その2人が今、龍華たちの目の前に居る。かつての仲間と戦わなければならない。それはとても難しい戦いだった。
龍華・藻VSまどか・秀
戦闘開始!