どんなに沢山の目覚まし時計があっても、
君は起きない。
今何を思っているのだろうか
今何を見ているのだろうか
今何が聞こえるのだろうか
僕の手があと少し
君に伸びていたら
僕の耳があと少し
君の声を早く聴いていたら
君は今でも僕を見て
笑っていたのに
朝が弱いと言われたとき
僕が目覚し時計になるよと
笑って言ったことを
今でも覚えてる
一度僕が君の名前を呼べば
君は絶対目を開ける
そしていつも言う
―おはよう―\r
でも今は
僕が何度君の名を呼んでも
君は目を開けない
どんなにその細い手を握っても
君は目を開けない
笑って
―おはよう―とは言わない
君は生きてるのに
でも
いつか起きてくれると信じてる
僕は目覚し時計だ
僕は起こす
君を起こす
そしていつか
いつか
君が目を開けたとき
君は言うだろう
―おはよう― と
僕は目覚し時計
頑張って 頑張って
君と僕の
―今日―を起こすよ
まだ見えない
未来を起こすよ