恋ごころ 第二抄 第二話

浅川悠  2006-10-13投稿
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家に着くやいなや、俺はベッドに向かった。

疲れていたからだ。

時計は10時を指している。
なので両親は仕事で出払っている。

家には悠香しかいない。

今日は九条学園は文化祭の代休の様だ。

「な〜にやってんだか。兄貴らしくないなぁ。」

「…」

「お〜い?」

「…何だよ。」

「起きてるんならいいや。」

「ったく…」

その後、俺は眠ってしまった。

「ふわぁ〜ぁ…」

大きな欠伸をして起き上がった。

時計は午後4時。

どうやら6時間ほど寝ていたらしい。

2階からリビングに降りると、何やら手紙らしき紙切れがあった。

『ちょっと外にいってくるね。さっき家の方に有川と成瀬って人から電話があったから。』

(わざわざ書かなくてもいいんだがなぁ)

そんな事を思った矢先、疑問符が浮かぶ。

「友和から電話がくるのは分かるが…なんで成瀬から電話がくるんだ…?」

時間的には部活は始まっていない。

成瀬達は2年だから俺が帰ったのを知るはずがない。

(…?)

「まぁいいか。どうせ昼にミーティングでもあったんだろう。」

と適当な考えで片付けた。

その時友和から携帯に電話が掛かってきた。

「友和か。何か用か?」

「あぁ。大丈夫かと思ってな。」

「それだけかよ。」

「あぁ。」

その言葉を聞いた俺は電話を切った。

別に怒っていた訳ではない。

そんな事で電話を切るのはしょっちゅうだった。

俺はまたベッドに向かった。

さすがに6時間も寝ていたらベッドに入っても眠くはならない。

仕方がないので自分の携帯に来ていたメールを確認した。



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