家に着くやいなや、俺はベッドに向かった。
疲れていたからだ。
時計は10時を指している。
なので両親は仕事で出払っている。
家には悠香しかいない。
今日は九条学園は文化祭の代休の様だ。
「な〜にやってんだか。兄貴らしくないなぁ。」
「…」
「お〜い?」
「…何だよ。」
「起きてるんならいいや。」
「ったく…」
その後、俺は眠ってしまった。
「ふわぁ〜ぁ…」
大きな欠伸をして起き上がった。
時計は午後4時。
どうやら6時間ほど寝ていたらしい。
2階からリビングに降りると、何やら手紙らしき紙切れがあった。
『ちょっと外にいってくるね。さっき家の方に有川と成瀬って人から電話があったから。』
(わざわざ書かなくてもいいんだがなぁ)
そんな事を思った矢先、疑問符が浮かぶ。
「友和から電話がくるのは分かるが…なんで成瀬から電話がくるんだ…?」
時間的には部活は始まっていない。
成瀬達は2年だから俺が帰ったのを知るはずがない。
(…?)
「まぁいいか。どうせ昼にミーティングでもあったんだろう。」
と適当な考えで片付けた。
その時友和から携帯に電話が掛かってきた。
「友和か。何か用か?」
「あぁ。大丈夫かと思ってな。」
「それだけかよ。」
「あぁ。」
その言葉を聞いた俺は電話を切った。
別に怒っていた訳ではない。
そんな事で電話を切るのはしょっちゅうだった。
俺はまたベッドに向かった。
さすがに6時間も寝ていたらベッドに入っても眠くはならない。
仕方がないので自分の携帯に来ていたメールを確認した。