「扉」3話

 2006-10-14投稿
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*(・・殺されるっ!!)
空は目をつぶり、下を向いた。
そんな空を見て玲は地面に片膝をつきしゃがむと、空の顎に手を添えて、玲の方を向かせた。
*「こちらを見ろ」
*「!!・・えっ??」
空は目を開き玲を見た。綺麗な玲の青い瞳に空は吸い込まれそうになった。
*「いいか、お前が俺の言う通りにするなら俺達はお前に危害は加えない。分かったか??」
*「・・」
*「答えろ」
空は黙ったまま頷いた。
*「俺達は訳ありで、人間に見られたとなるとお前をこのまま見逃す訳には行かない。これから俺達はあの黒い扉Dimension Gate(ディメンション ゲート)を通り俺達の世界に行く」
*(・・俺達の世界??)
*「俺達の世界にお前を連れて行く。分かったな??」
空は驚き目を見開いた。
*「・・どうゆう事??・・あたしは今から家族のいる家に帰って、温かいご飯を食べて・・・」
*「それは出来ない」
玲は空の言葉を遮り冷たく言い放した。そして立ち上がり空の額に右手を当てた。
*「お前は俺達について来るか、ここで死ぬか、2つに1つだ」
玲は冷たい目で空を睨んだ。

*「おい玲っ!!」
龍は玲と空の側へと走り寄って来た。
*「何だ??」
*「さすがにそれは酷いだろ??俺達が扉を閉め忘れたんだ・・この子は悪い事何か何も・・・」
玲は左手で龍の胸ぐらを掴んだ。
*「!!」
*「・・なら、ここでコイツを見逃しロストへと帰るのか??」
*「・・・」
*「そんな事をしてあの人が俺達を許すとでも??人間に姿を見られたんだ。さすがのお前でも無事ではすまないんだ。他人に情などかけるな」
玲が冷たく言い放すと龍は下を向き黙ってしまった。

*「さぁ、選べ」
*(どうしたら・・いいの??あたし死にたくない。この人達と一緒に行かなければ、あたし殺されるの??・・なら・・)
*「あたし行く」
*「!!??」
*「生きたいから・・貴方達と一緒に・・行く」
*「覚悟はいいのか??」
*「・・うん!!」







*玲(レイ)
*18歳
*身長179センチ
*腰まである銀色の髪に、透き通るような青い瞳。顔は整っていて美形だが、口調と表情は冷たく中々感情を見せない。


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