あの夏の続き第二話

龍角  2006-10-14投稿
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殺伐とした砂漠。そこは戦場だった。
自分は何をしているのだろう?そしてなぜ自分は兵士に囲まれているのだろう?
「ダダダダダン!!」兵士たちが機関銃を乱射している。おかしい。なぜ自分は弾が当たっているのに死なないんだ?そして兵士の前に飛び出し自分はジャックナイフで兵士達を一人、また一人と消していく…
やめろ。やめるんだ…なぜ体が勝手に動く?こんなの嫌だ…



「やめろ!!!」
竜也は目を覚ました。どうやら夢を見ていたらしい。

中村竜也は16歳横須賀市内の高校に通う高校二年生だ。しかし親はいない。兄弟はいない。そして彼の最大の障害は2年以上前の記憶がないということだ。2年前この孤児院「みかわ園」にやって来た。そして今も市内の病院に通っている。



今日も朝から忙しい。夏休みに入ってもみかわ園は大忙しだ。小さい子の世話や食事など 一番年長の竜也は仕事が多い。さすがに一人では大変なのでもう一人竜也を手伝っている14歳の女の子がいる原田瑠美だ。5歳の時に親が交通事故で亡くなり身寄りもいなかったのでこの家にやって来た。

瑠美「ほんと夏休みだっていうの忙しいわよね〜」


竜也「グチグチ言うなよ。俺だって大変なんだから。そういえば親父はどこに行った?」

「知らない。昨日朝早く出かけるって言ってたけど。」

親父とはこのみかわ園の院長の三河敬治のことである。親がいない子供達にとっては父親同然である。



その頃敬治は移動中のタクシーの中である人物と連絡を取っていた。


?「竜也の様子は?」

敬治「いつもどうり何も問題はない。それに問題なのはもっと別のことだろ。」

?「わかっている。横須賀基地の奴等のことだな?」

敬治「そうだ。もう4人もやられてる。表向では謎の連続猟奇殺人事件てことになっているが…バレたらどうするんだ大パニックになるぞ。それに竜也自身も…」
?「わかっている。こっちも近いうちに討伐隊を派遣する。」


敬治「頼んだぞ…」

カーラジオは横須賀市の連続猟奇殺人事件のことを報じていた。

キャスター「発見された死体はバラバラになっており肉をえぐり取れた跡など無残な姿になっていました。犯人の手掛かりがないために捜査は難航しています。」


続く



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