Oracle:09-3:峠

ガレック  2006-10-14投稿
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第6ディメット暦187年14月01日
〜カルファ山脈 カルファ第4山道〜

「ぜいやぁ!!」
「うおらぁ!!」
禅煌の刀とリオンのシルバーソードが激しくぶつかり合い火花が飛び散る。
「行くぜ 血描弧!」
「その程度の事でそれがしを抜けると思うてか!牙吼旋!!」
『ガキィン!』
耳をつん裂くような金属音が響き、次なる金属音も響き始める。
「リオン一人に任せてはおけませんね。」
「もぉ〜〜戦いたくないのに〜〜。」
「今更そんな事を言っても、戦いは終わりませんよ!」
「はぁ〜い………。」


「三対一か……よかろう、相手をしてつかまつる!!」

「火炎よ、我が僕となりて彼の者を焦がせ
ファイア!」

「リオンばかり活躍されても困りますよ。
ディオファントス流術技 千突刃!」

「なかなかの腕前だな汝ら。だがまだまだ、
『食らうがいい、我ら一族の血。
般若鮮血!!』」
すると、禅煌が着ていた白い上衣が朱に染まりだすし、彼の髪が逆立ちだす。
「はぁ!」
その一喝でエルクとレイラが地に臥した。
「!……てめぇ!殺したのか!」
「安心せよ、少し眠ってもらっただけだ。
汝、名を何というか?」
「何で今頃になって名前を聞くんだ!?」
「それがしには感じる、汝に渦巻く巨大な力を。そして、汝の名を聞きたい。」
「………リオン、リオン・ライオットだ。」


「リオン………我が一族の言葉で『世を正す者』………か。
ふっ、ますます汝が如何なる者か気になる。それがしは汝の伴侶となろう。」
そう言って禅煌が微かに笑うと、上衣は白に戻り、髪も戻った。
「…………………………」
「如何致した?」
「なぁ、伴侶って何だ?」
「それは、あそこのお二方にも説明するべきでしょう。
それがしの庵へ案内いたす。」
「は、はぁ……」


第09-2話『峠』完

【人物図鑑】
【名:禅煌】
【職業:侍】
【年齢:29歳】
【身長:199?】
【体重:76?】
【備考:カルファ山脈に庵を構える侍。かなり古風な喋り方をする。身長が2m近く夜叉ではないかとの意見が強い。子供の山賊は彼の息子。】

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