でっかい大陸の外れの山。そこの頂上にお城がありました。二百人は入れる大きなお城は、古ぼけ、がたがたでした。お城の下には小さな城下町。人口は十人ちょっと。自給自足の生活の中で逞しく生きる個性豊かな人々が住んでいました。
さて、城主の男。名をココト。めちゃめちゃいかぶしげで、逞しく体なのに達者なのは口だけの男。
大臣兼執事の細めで華奢な男。マークリ。
兵士兼雑用兼掃除係長のカエデ。女の子なのですが可愛い顔に似合わず全身ヨロイに小振りの剣を持った立派な兵士さんです。
そして…大陸の中心都市から派遣された見習い騎士、ユータ。黒い眼と髪。革と布で作られた見習い騎士の服。前後にひらひらの着いた王国騎士の服。
左腰には王国見習い騎士の剣を下げています。
さてさて…へんてこな人が集ったおんぼろ城「マウス城」
おかしな物語は今始まろうとしています。