あの日遠くでぼんやり光る―\r
あの愛しい月―\r
俺はあの月を見るたび心が和む―\r
仲間はもういない いなくなっちまった―\r
もうみんなで吠える事すら叶わない
仲間は立派に戦い 死んでいった―\r
俺の妻も―息子‐娘みんな―家族
あの‐ケモノミチニ消えて行った―\r
俺はもう....永くはない―\r
血が出過ぎた―\r
今日も見上げれば あの満丸い月が―\r
美しい丘からサンサン照らし続けている―\r
オレハ・・・ニンゲン・・・・ガ・キライダ・・
ハシリ・・タイ・
そこには―一匹の白い獣が死んでいた―\r
かつては・・この山を制して―いた頭狼である―\r
彼もまたケモノミチ―に旅だった―\r
孤高な戦士の最後は―\r
満月が輝き―流れ星が絶えない不思議な夜だった―\r
空には微かに―筋があったあれが―ケモノミチというものだろう―\r
人間の私には―\r
アマノガワのことらしいと―\r
今でも思っている
2006/10/16・・・