死ぬ一週間前から娘が書きためていた物です。
ただそれだけが書いてあった。
一つ目の手紙は…
梨沙へ
梨沙には言ってなかったけど、私は今病気と闘っているの。
私は弱虫だから、梨沙が読む頃には直接渡せてないと思うし、私は死んでいるかもしれない。
私はどうしても梨沙に言いたいコトがあったけど、直接言えないからここに書いて渡せたらいいなと思うんだ。
まず私は些細なコトで梨沙と喧嘩しちゃったけど、私は梨沙が大好きだよ。
梨沙といっぱい楽しいコトとかしてきて思ったんだ。
病気が治ったら、また遊びに連れてってね。
と言うコトが書いてあった。
二つ目…三つ目…と読んでいるうちに、私の洋服は涙のせいでびしょびしょになっていた。
それぞれの手紙には、小さい時の思い出とか、将来したいコトが書いてあった。
最後の手紙には、ただ
梨沙が居なかったら私の人生はつまらなかった。
梨沙が居たから私はここまで長生きできた。
病は気からって言うから。
梨沙も私が死んでも落ち込まないで。
私が死んだら梨沙が私のために思いきり泣いてくれたらいいな。
と書かれていた。
私は涙を拭うと、手紙を持って机に向かった。