「さっき僕はネバーランドから来たんですよ」
彼…自称ピーターパンは、そう言ってさっきよりも無邪気な笑顔を見せたが、すぐに「寒ッ」と言って身体を震わせた。
そりゃそうだ。11月にもなれば、幾ら着込んだって外にいれば寒いに決まってる。
「ね…るるサン、空を飛びたいと思った事はありませんか?」
空ねぇ…。
「そりゃ、小さい頃は夢見た事もあったけど?」
すると彼は、突拍子もない事を言って来た。
「じゃあ、飛びましょう。」
はぁ…
なんかもう、色々通り越して呆れて来た…。
「ハイハイ、ピーターパンだもんねぇ」
私はそう言って軽く流した。