【ナイト・オン・ドラグーン】1章〜始まりの時

ミルクボーイ  2006-10-19投稿
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アンクレット城の片隅の位置にある、訓練用広場で二人の青年が早朝から”朝稽古”をしていた。
訓練用の刃のない剣を交えて、激しく何度も剣を衝突させた。
低い金属音が響き渡る。
…「オラァ!!」

蒼髪の青年が剣を振る。
…「…っ」
蒼髪の青年が放った一撃を金髪の青年は剣の背で受け流し、剣に踵を返して蒼髪の青年の胴を狙う。


キィインと胴から金属音が響いた。
金髪の青年が胴に放った一撃は、狙った胴の腰にさしてあった蒼髪の青年が持っていた短刀に止められていた。

間一髪で止められ、金髪の青年は後ろへ飛びのいて距離の間合いをとった。

金髪の青年が蒼髪の青年に声を投げ掛ける。…「危ない危ない。あうやく一本獲られるとこだったよ、ジャック。
抜刀した短剣を鞘に納めながら【ジャック】と呼ばれた青年は再び剣を構えた。

ジャック:「危ないのはこっちだっつーの!短剣で止めなけゃぁ、肋骨がイっちまうとこだったよ!アイン。」
苦笑いしながら【アイン】と呼ばれた少年は軽く剣を振ってみせた。

アイン:「悪いな、真剣の時と同じ風にやってたよ…」
ジャック:「ふ〜んほんじゃぁ、いっちょ本気モードで行くかね!」
ジャックはさっきしまった短剣を抜き、左手に持った。そして右手に剣。
ジャック:「二刀流…さばき切れるかな!?アイン!」
アイン目掛け、ジャックは飛び掛かった。
アイン:「余裕だよ、ジャック!」
ふふん、と鼻で笑いながら剣を構えるアイン。
ジャック:「今日こそ、俺の勝ちだぁーっ!!」両手の武器をアインの脳天めがけ、ジャックは振り下ろした。

が、しかし振りかざした先にはアインはいなかった。ザクっと地面に深々と刺さる両手の武器。
アイン:「こっちだ!ジャック。」
いつの間にかジャックの後ろに回りこんでいたアインはジャックの後頭部に剣を突き付けた。
ジャック:「ま、…まいった」
ジャックは両手を上げ、降参のポーズをしてみせる。
ジャック:「くそっ!なんて速い動きだ!」

アイン:「これでまた、ボクの勝ちだね。ジャック。99戦99勝〜」
剣を放り、ジャックに手を差し延べる。
ジャック:「相変わらず勝てないままかぁ〜」その手を受けとり、立ち上がるジャック。



続。



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