─Death City4番街─
ドン!ドン!
「レオン!!レオン!!起きてるかっ!!??」
木製の古びたドアを少年は勢いよく叩いた。
しばらくするとドアはゆっくりと開き、中からは銀髪に赤い目の同じ歳ほどの少年が目を擦りながら不機嫌そうに姿を現した。
「こんな朝方から何だよシン」
シンと呼ばれた金髪に緑色の瞳の少年は嬉しそうに笑いながらレオンに1枚の紙を見せた。
「何だよこの紙??」
レオンは紙を受取り面倒臭そうに見た。
「リュークルでの内戦で兵士が不足しているらしい、そこで正派が兵士を集めているんだ!!」
「ふぅ〜ん・・で??」
シンはレオンの予想外の反応に肩を落とした。
「お前永遠にデスシティで暮らす気か??白い目で見られて、食べ物もろくに食えずに生涯を送る気か??・・正派の兵士になれば、こんな生活ともおさらばだ!!」
シンはテンション高く声を出して話した。
「・・まぁ確かに。でも、正派が俺達みたいな者を雇うはず無いだろ」
「それだっ!!ここを見ろ!!」
シンは紙の下に書いてある赤い字を指さした。
「・・身分などは問わず、Death Cityの者でも大歓迎??」
「そうだ!!今までは逆にデスシティの者はお断りとばかり書かれていたけど、今回だけは大丈夫だ!!最初で最後のチャンスなんだぞっ!!」
「・・でも、俺は地球を蝕む兵器には賛成しない」
「だぁ〜!!俺達に賛成も糞も無いだろ??まず兵器が使われるまで生きてるかどうかさえ分からねぇのに」
「・・兵器は光りの話だ。俺達闇には関係無い。兵士になるんだよ!!」
シンはレオンの肩を強く掴んだ。レオンはシンを1度見てから、もう1度紙を見た。
「募集期限は1週間後だ。それまで考えるよ」
「・・あぁ、分かった」
シンはレオンに背を向け歩き出した。
「レオン!!」
レオンは閉めようとしていたドアをもう1度開けてシンを見た。
「今までの生活をよく思い出せっ!!・・世の中金なんだ。俺達は兵器など関係無く、ただ雇われ兵士として働くんだ」
「・・・シン」
レオンは1度微笑むとゆっくりドアを閉じた。