特命事件簿〜偽装自殺〜?

すぎした  2006-10-23投稿
閲覧数[456] 良い投票[0] 悪い投票[0]

全日本航空123便は定刻どうりに離陸した。離陸と同時に本間警視は田口警部に語りだした。
「マルゼンの丸田社長が今朝焼身自殺をした」
「マルゼンと言うと北海道で5番に入る建設会社ですよね?」田口が尋ねた。
「そうだ」
「確かマルゼンは札幌交通局に賄賂を送ったとして、札幌地検に摘発されていましたよね?だとしたら自殺の動機はやっぱりそれですか?」
「発見された遺書にはそう書いてあったらしい」
「だったら自殺じゃないんですか?」
「だが、自殺にしては妙なことが幾つかあるんだ」
「妙なことと言うと?」
「遺体には腕時計が着いていたんだ。この腕時計は丸田が妻と一緒に結婚記念日に買ったやつで裏に2人の名前が書いてあった。それが決めてになってこの遺体が丸田だと特定されたんだが、それ以外に身元を特定する物が何一つ無かったんだ。死体の破損状況がヒドくて見分けはつかないし指紋も採れなかった。夫婦には子供はいないし丸田と血のつながった人間もいなかったからDNA鑑定もできなかった」
「歯形はどうなんですか?」
「彼は歯医者にかかっていなかったから歯形では特定できなかった」
「なるほど。しかしそれだけじゃおかしいとは言えないでしょう」
「丸田は普段、眼鏡を掛けていたんだが未だに発見されていない」
「一体どこでそんな事を知ったんですか!?」田口は本間に詰寄った
「道警に電話して聞いた」本間はそう答えた。
そう言えば移動中車の中でどこかに電話をしていたと田口は思いだした。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 すぎした 」さんの小説

もっと見る

ミステリの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ