恭平と空が飛び出すと同時に障害物の横に隠れていた2人が銃を構えた。 恭平はそれを確認すると大きく横にそれて2人を狙撃しながら自ら囮になった。 「空!!今だ!」 恭平が叫ぶと空は2人に接近し狙撃した。 するとペイント弾ははじけて2人の戦闘服は色鮮やかになった。 「そっちも済んだみたいだな」 空が銃をおさめると後ろから澪と春奈が歩いてきた。 空達はそれからも順調に他のチームを倒していき実戦訓練は終了した。 「俺ら優勝できるかもな!」 空は嬉しそうにはしゃいでいる。 「でも、まだ半分以上チーム残ってるからな。それにまだ黒波のチームが残ってるはずだ。」 「黒波…って?あの中学の大会で優勝したっていう…」 いつもニコニコしている春奈の顔がこのときは緊張していた。 「黒波って誰だよ?」 どうやら空と澪は黒波のことを知らなかったようだ。 「知らないのか?たぶん、そろそろ黒波達のチームが出てくるはずだからモニターでも見ながら休憩しよう」 空達は柵から出るとモニターの前まで移動した。 空達がモニターを見ながら休憩をしていると突然柵の入り口周辺が騒がしくなった。 「くっ…そ!いてぇ〜!!いてぇ〜よ!!」 男子生徒が叫んでいる。 「救護班をよんでください!両足を折られているようです!」 教官も叫んでいる。 「空、モニターを見ろ」 恭平はモニターを指差した。 モニターには体中塗料まみれになるまで大量のペイント弾を打ち込まれ泣いている女子生徒が映し出されていた。