(オレが現れたか…だろ?) またしてもそれは自分の頭の中を言い当てる。一瞬、冷や汗が額から頬までつたうのを感じる。理解したところで、自分との対峙は気持ちのいいものではなかった。 「そうだ。何故お前がいる?」 自分と似たそれに、畏怖しながら恐る恐る聞く。体中の筋肉は強張ったままだ。 灰色の自分は、蛇のような口から白い歯を見せてニヤついていた。自分の問いになど答える素振りを全く見せなかった。
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