その声で、いろんなことに気付かされる。まず、アイツに色がついていること。そして何より、自分が単色化していること。にわかには信じられない光景だ。その証拠に、一瞬の沈黙が空間を支配する。ドクンと心臓が高鳴ったかと思うと、自分の中の血が引いていく。 「その通りだ。体を頂いたぜぇ!」 (何だと?) 答えてはいたものの、頭で理解する事は出来なかった。有り得ないと思っていたことだ。それが目の前で起こっている。夢かと思いつつ、辺りを見渡す。
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