黒い陰の視線

哀笑  2005-12-29投稿
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夜遊びのたえない私は、今日も最終電車にのって家に帰る。





───そしたらいつもいる








───アイツが










カンカンカンッとう高音と共に、踏み切りが閉まっていくのが確認できた。



「あっ………。」



私は思わず声を出してしまった。何せ今日も目があってしまったのだ。踏み切りの前に立っている黒い陰と。

「まただ………。」


私の体の力が抜けた。安堵というよりも、これは恐怖で力が入らなくなった感覚だろう。私はこんな感覚を今日を含めて連続7回体験している。
そう、あの黒い陰と目があうようになったのは、ちょうど一週間前からと言うことだ。



「……なんなんだろう。」


私は小さく呟き、電車をおりた。電車は私がおりるのを待ち詫びてたかのように、私がおりたと共に早々と走りさっていった。
私は改札口に切符をいれ、駅を出て、今日寄り道をせず直ぐに家路に着いた。そして少し時間が気になったので、携帯の時計を見た。


「もう12時か………。」


私は携帯をパタンッと閉じ、家路の途中の踏み切りを渡ろうとした










──ガタンガタンッ!!!!












私は音のする方向をはっと見た。しかしその時には既に遅く、電車は私の前方1メートルほどにいた。
そして運転席には………───







黒い陰があった。






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