目の前のソイツは、そう言い捨てると立ち去ろうとする。
(…めろ。)
「あぁん?まぁだ何か用でもあんのかぁ?」
(やめろよ…)
今にも消えそうな声しか出せない。
「聞こえねーなぁ。」
目の前のソイツは気味の悪い笑みを浮かべている。気圧されそうになるが、力を振り絞り、心の底からの声を出す。
(やめろって言ってんだろ!!)
すると、ソイツの目が据わる。だが、自分は構わず喋り続ける。
(?かえで?に近付くな!)
「何の権利があって、テメーにそんな事言われなきゃならねーんだ?」
(俺は?かえで?が好きなんだ!だから、お前は邪魔すんな!!)