翌日のニュースで男の行方不明が報じられた。
テレビ画面には廃病院の外観が映し出されている。
「ねぇ見た?また行方不明だってさ」
「見た見た。中で何が起こってるんだろう…」
「えーそもそも廃墟のほとんどが私有地でして、勝手な侵入は――」
世間やメディアはこの事件に注目した。
その結果、山間の廃病院は一躍有名になった。
ある夜、若い男女4人が廃病院に忍び込もうとする。
「うわぁ…やっぱ怖いって」
「てか足場悪いやん!なんか立ち入り禁止の柵もあるし」
「取っ払ったらえーよ」
「ボロい柵や、俺が壊したるわ。せいっ」
腐った木がめきめきと崩れ落ちた。
肝試しを敢行するために、そのまま4人は中へと入っていく。
翌日になっても彼らが戻ってくることはなかった。
続く