私が中学生だった頃の話です。
ある日の放課後、私はいつものように、ある団地の敷地内にあるバスケットコートで友達と一緒にバスケットボールをしていました。
その団地、実は昔から
自殺の名所
と言われていた所でした。実際、その団地に住む私の友達が窓のカーテンを開けた際、頭からすごい早さで落ちていった男の人と目がバチリと合った
なんて言うリアルな話も聞いた事がありました。ですが、他にもその団地に住む友人はとても多く、特に何も考えずに敷地内のバスケットコートを利用していました。
いつものようにバスケをしていると私は喉が渇き、ひとりで近くの自動販売機に飲み者を買いにいきました。
飲み者を買い、友達の元に戻ると、なんだかいつもと様子が違うので
「どうした」?と訪ねました。
「今さあ、あそこの屋上から飛び降りてる人見ちゃった」
「本当に?」
「ぎゃああああああーー
って言いながら!
最後に
バンッ
て音がして!まぢ怖かったよ」
「嘘でしょう?」
「本当だよ
あそこから地面に、叫びながら、なんか、もう、、、」
どうやら本当らしい。
私が飲み物を買いに行った少しの時間の中で、人の命が一瞬にして消えてしまったんだ
どうしてあの時、
どうか安らかに
って目をつむって手を合わせる事もできなかったんだろう。
今思うと情けない
その日はまだ夕方だったが、なんとなく早く解散した。