テレビの音で目が覚めた。
テレビを見ながらタバコを吹かすカズヒロ。
『一本ちょうだい。』
『ゆきタバコ止めたんじゃなかった?』
『いいの!!あたしもタバコ吸いたくなったの。』
大輔と付き合って以来タバコは止めた。
大輔が嫌うから。
当の本人はヘビースモーカーだったけど…
久しぶりに吸ったタバコの味、なんだかとても苦かった。
『ハァー。
そういえば昨日どうやって帰って来たか全然覚えてないんだけどさぁ〜』
『そりゃあそうだろうね(笑)。
ゆき酒癖悪すぎ〜もうやっとの事でタクシー乗せたし。
家に着いたら着いたで爆睡してるし…運ぶの大変だったんだからなぁ!!
あともう一つ、痩せろ(笑)』
『あ〜ぁ、ごめんね。
痩せろは余計だよ!(笑)』
2人並んでテレビを見つめていた。
『カズヒロお腹空かない?』
『う〜ん…空いた!』
『何か食べに行く?』
『ん〜…ちょっとこれ見たいから、見てから』
『あと1時間以上あるじゃん!!待てないよ〜
しょうがない。なんか作るか。何食べたい?』
『なんでもいい。』
そう一言言ってカズヒロはテレビに夢中だった。
なんでもいいが一番困るんだよね…
『あたしちょっと買い物いってくるけど。
カズヒロ今日どうするの?』
『〜うん。』
うん。ってなんだよ〜今話しかけても無駄みたい…