まるで上の空…
今話しかけても無駄みたい。
近くのスーパーまでの道程が今日は少し遠かった。
夏が終わって季節は秋だというのに、外の空気はとても冷たかった。
あたしはパスタの材料を買った。お腹が空いていたから手軽に出来るものといったらパスタしか思い付かなかった。
カチャ。
玄関のドアを開けると、相変わらずカズヒロはテレビに夢中だった。
そのままあたしはパスタを作り始めた。
『ゆきさん〜なんか手伝いましょうか?(笑)』
『テレビ終わったの?(笑)じゃあこれを…
2人で仲良くパスタを作った。
『なかなかいけるじゃん☆』
『あたしを誰だと思ってるの?(笑)』
そんな陽気な会話をしていた。
パスタを食べ終わるとビールで乾杯した。
いつもはなんともないけど、今こんな時だからこそカズヒロの優しさに感謝した。
『カズヒロ…今日も泊まってけば?』
『何〜??泊まってほしいの?(笑)』
『うん〜…。』
『しょうがないなぁ☆』