「あの悪魔を探すんだっ!!」
「何がなんでも見つけだせっ!!」
「ハァハァハァ・・しつこい奴らだ」
男は肩で息をしながら木にもたれかかり苦しそうに腹を押さえた。
服にはたくさんの血がつき赤黒く光っていた。
「見つけたぞっ!!」
「くっ!!!!」
男が振り向くと、男の前には数十人の大人達が、ゆっくりと木の側に座り込む男に近づいて来た。
「おとなしくしてろっ!!その怪我ではさすがのお前も逃げれん!!」
大人達は男に剣を向けた。
「やめてっ!!」
1人の女が大人達の前に立ち手を広げた。
「お願いだからもうやめてっ!!」
「・・・クックックッ」
「!!」
男は突然下を向きながら笑い出した。
女と大人達は男をゆっくりと見た。
「!!??・・何がおかしいっ!!」
「クックックッ・・お前達は何も分かっちゃいないっ!!」
「何だとっ!!??」
「そうさ・・俺はお前達の言う通り、この世を闇で染める悪魔だっ!!人間が悪魔に勝てるとでも??」
「丸腰のお前に何が出来る??」
男はゆっくりと手に持っていた黒い十字架の形をしたネックレスを見せた。
「これが何か分かるか??」
「それはっ!!ダメっ!!」
ネックレスを見た途端女は男に叫んだ。
「もう遅い」
男は女の腕を引っ張り自分の近くに来させた。
「行けスロノス」
「やめて・・」
「全てを闇へ」
ネックレスは光り出し男の周りの物、強烈な爆発音と共に全てを消しさった。
「クックックッ・・全てが始まるんだ・・・闇に染められし世界が」