『あなたの願い叶えます』
その言葉で私は目を覚ました
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「あなたの願い叶えます…か…」
本当に願いが叶うなら何を願おうか──そんな事を考えながら私は学校に向かった
ザワザワザワ
学校の坂の下に沢山の人が集まっている
『何だろう?』
不思議に思い私もその場に行ってみたけれど、人が沢山集まっていて前がよく見えない
「どうしたの?」
その場に居る人に私がそう訪ねると震えた手で懸命に指をさして言った
「………………あ…あれっ…あれっ…」
「あれ?」
私はその人が指さす上の方を見た
『……!!!』
目は大きく見開き、真っ赤な長い舌が口から垂れている
『み…美緒…!!』
美緒が坂の下の木で首を吊って死んでいたのだ
「み…美緒…」
……ゾクッ!!
突然寒気がしたと思うと、強い視線を感じた
辺りを見渡すとそこには小さな子供が立って居た
ボロボロのワンピースを着て…裸足で…顔は帽子で隠れて良く見えない
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数分後、救急車や警察が到着し死体は木から降ろされ運ばれて行った…もう授業どころではない
辺りを見渡すとあの子供はまだ居る…
恐ろしい光景を見た後に見知らぬ子供を心配している余裕なんてなかった
けれど、あの子も恐ろしい光景を見てしまって動けないのだろうかと思うと自然にその子の元へ足が向かった