グググッ
「痛っ」
掴まれた腕から血が流れる
「…お前の願い…叶えてやっただろ…」
子供の顔がみるみる変形していく
目はつり上がり顔が歪み頭からは血が流れている
ぎちゅっ…ぐぐっ…
血の付いた手で私の首を絞める
「ぅぐっ…」
夢なのに…苦しい…
誰か…誰か助けて
グググッ
「あ〜な〜た〜の〜ね〜が〜い〜か〜な〜え〜ま〜す〜」
グググッ
さっきまで子供だったはずなのにその子は大人の姿になっていた
『子供の姿になってただけか…騙された!!』
私は薄れいく意識の中で必死に抵抗した…
ぐしゅっ…
「あぁぁぁぁぁ!!」
抵抗していた私の手の指がそいつの目に刺さった
首から手が外されると同時に酸素が血の中を一気に駆け巡る
「…ぐっ…ゲホッ…ゲホッ…」
ヤツは目を押さえてもがいている…私はヨロつきながらもどうにかその場から走って逃げた
────────。
チュンチュンチュン…
「うぅっ…」
私は眩しい光りに気付きソッと目を開けた…
「…ぁ…朝だ…良かった…目…覚めた」
私は"夢で良かった"と、ホッとして寝返りをうった
『……!!』
私の視線の先…そこには
目から血を流した女の人がニタァと笑って立っていた…
────────。
それから毎日同じ夢を見ます
"あなたの願い叶えます"
───何回も同じ夢を見る人は気を付けてください
私はもう二度と夢から覚める事はないけれど…
†おわり†