次の日、選抜チームの特別授業が行われた。 教官は教室に入ってくるなり説明を始めた。 「君達はこれから1つのチームとして行動してもらいます。12人という人数はこの学校では中隊レベルの人数です。もしものときはこのチームで戦地に出撃してもらいます。」 教官の説明が終わると教室内が静まり返った。 「教官!出撃ってどういうことですか?」 空は手をあげると教官に質問した。 「この前の実戦訓練の目的は学校対抗の大会に出場させるチームを選抜することと出撃命令がでた場合に出撃させるためのチームを選抜するために行いました」 さっきまで静まり返っていた教室内が急にざわつき始めた。 「そんな説明聞いてません!」 春奈は手もあげずに教官に言った。 「説明が必要ですか?君達はこの学校に入った時点で戦地にかり出されるかもしれないってことぐらい分かっていたはずです。今の時代どこの高校も同じですよ」 教官の顔は今まで見せたことのないような冷たい表情だった。 「…でも…突然そんなこと言われても…」 春奈は力無く小さくつぶやいた。 「教官、時間の無駄ですから次に進んでください」 話しを遮り1人の男子生徒が言った。 「やはり君は話しの分かる生徒ですね。分かりました。次に進みましょう」 教官は生徒の質問を無視し、授業を始めた。 この日の授業が終わるとそれぞれのチームに12人の成績データが入ったディスクが配られた。