「僕たち…
マリお姉さんに
言われて来たの。
だから何も知らない。」
(マリ…?)
「マリお姉さんて…
何してる人ー?」
「僕たちの
幼稚園の先生。」
(先生ー?!
…ますます
訳が分からないよ?)
「先生他に何か言ってなかったかなあー?」
「別に。
ただ…
元気でねってだけ。」
(ちょっと!!
それどおーいう意味?!
もおー…
お母さん
早く帰ってきてえー!)
母美恵子(みえこ)は
少し上品な感じ。
だから那智とは
あまり似ていない。
きっと那智は
お父さん似なんだろう。
「ただいまー」
しばらくして
そんな母が帰宅。
「あっお母さん!
ちょっ…
助けて!」
何かと思い
急いで向かう母。
するとそこには
クタクタな那智が。
きっとあの子供達に
嫌という程
遊ばれたのだろう。
「ちょっと…!
あなた大丈夫ー?」
「無理…!
助けて!」
母は
カバンを下ろし
子供を一人抱き上げ
もう一人の手を握り
事情を話し始めた。
※06話へ続く