さっきの幸せな時間が嘘みたいだった。目から涙かこぼれ落ちてくる。
『イヤ…。』
信じるわけないよそんな事…
『ユメ…おれだってずっと一緒にいたい。君を失うのが嫌だ…でもだめなんだ。本当ゴメン』『いやだ。何で?何でせつは人間じゃないの?ずっと一緒にいられるって思ってたのに。』
『ユメ泣かないで。おれユメと離れても、ずっとユメを見てるから。』
あたしの涙は止まる事なく流れてゆく…こんなにせつが好きなのに…………。
そして白い雪が舞った。せつの体はだんだん消えてゆく…
『ユメ…ありがとう。凄く幸せな時間を…』
そう言ってせつは涙をこぼした。彼の体はもう無くなる…最後にせつは言った。
『ユメ…おれユメに出会えて良かった。』
短く切ないあたしの恋が粉雪と共に消えていった………