ザ・なまこ

こうじろく  2006-11-01投稿
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僕はなまこの一郎。   今日も瀬戸内海の中をひたすらはっている。    そこにメバルの良夫君がからかってきた。     「おい、なまこのくせになんで生きものなんじゃ?」メバルの良夫君はそういって鋭いとげでつついてきた。           僕はなまこなので痛みは感じない。        メバルの良夫君は飽きたのかフェリー乗り場の方へ行った。         どこまではっただろうか、今度はサヨリの拓也君が話し掛けてきた。     サヨリの拓也君はスマートで男前だ。       「おい、ぶさいくななまこは、釣られて食われてしまえ。」         そういって鋭い口でつついてきた。        僕はなまこなので痛みはかんじない。       サヨリの拓也君はシズの静ちゃんを口説きに行ってしまった。        暇すぎる。       友達もいないし、いつもぐーたらはっている。   これといって特徴もないし、ぶさいくだしやる気もない。          ああ、なまこやめたい。 釣られて食われたほうがましだ。         相談する魚介類もいないし、友達もいない。    ゆいつおかんだけが、頼りだ。          おかんに相談した。   おかんに魚介類試験があるからいまから勉強して受けなさいと言われた。暇なので勉強することにした。 そのためには魚専門学校に入らなくてはならない。 プランクトン百万匹が必要らしい。        おかんはおとんに頼んだ。しかし、なまこなので百万匹もあつめられない。  だから、魚銀行に借りた。魚専門学校に入学したがどの魚介類も優秀そう。  しかも、みんなスリムでお洒落だ。        教室に入ると一匹のなまこが話し掛けてきた。

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