巴里(パリ)

ゆきな  2006-11-02投稿
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花の都と歌われるこの街で、私は幾つかの名所を見て回った

エッフェル塔、ルーブル美術館、凱旋門……

どれもこれもガイドブックで見るよりもずっと良かった

私が訪れた時には、春だったこともあり、

公園には赤、白、黄色の花が咲き乱れていた

それらを絶えずに舞っている噴水の水しぶきが、潤す

酒場で酒を飲んでいたら、誰かがこう言っていた

「今では安心してこの様な景色を見ることができるが、

あの革命の真っ只中で育った曽祖父さんは、

そんな事、夢のまた夢だって、よく言っていたよ」

あぁ、確か世界史の授業で習ったっけ

ずいぶん沢山の人の血が流れたって聞いた

彼らはそれを聞いて何を思う

真紅の血の上に芽生えた自由、平等、博愛

それを失いたくないという気持ちは、

他国の者よりもずっと強いのかもしれないな、多分

私はマスターに「ウォッカ」を一杯注文した

アルコール度数50%

ちょっと頭がくらっとした



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