「傷・・・か。そんなにつきたいなら、つけてやるよ」
龍華は竜のほうに炎の壁を向けて立っていた。
「龍華っ!」
藻が言ったとき、まどかは舌打ちをして龍華の方に右手を突き出した。
「このっ!」
まどかは重力の塊を龍華に向けて放った。すると龍華は手を突き出して炎の塊を放った。
カラン・・・
炎の塊と、重力の塊は空中でぶつかって床に落ちた。
「!」
まどかはハッとして前を見た。
ドカッ
「うっ・・・」
まどかの腹に龍華の拳が入った。そして、まどかはその場に倒れこんだ。その瞬間、重かった藻の背中はいっきに軽くなった。
「まどか!」
秀は、まどかの方へ駆け寄ろうと1歩踏み出した。
「!」
すると、龍華は一瞬で秀の前に現れた。
「見せてやるよ。俺の力をな」
龍華は秀を睨みながら言った。